いつも幼稚園の教育にご理解いただきありがとうございます。一学期もとうとう最終日となりました。
この一学期は、イメージを出し合いながら遊び、その中で工夫したり、試したり、挑んだりして乗り越えさせ、目的に向かって遊びを進めていくことを大切にしてきました。遊園地ごっこに続き、園庭をご覧いただいた通りですが、大きな冒険飛行機に乗って、冒険ごっこをたっぷりと楽しみました。冒険ごっこの中で、電動ドライバーや金槌を使ってハンドルを作る子や、「デイダラボッチ」や「ドッピンパウダー(ほっぺをかじるお化け)」と戦うために武器作りに燃える子、お化けの嫌いな光る飾りを作る子、冒険におやつを持っていこうと計画する子、これから冒険する島で使う虫眼鏡とビニール袋、ハサミなどをリュックにつめて元気よく外へ飛び出していく子、サングラスをかけて飛行機に乗り冒険の世界に浸る子・・・。どの子もワクワクする気持ちで溢れており、見ている私まで楽しい気持ちになるのでした。学級では「エルマーのぼうけん」を読み聞かせていましたから、思いが重なり、イマジネーションが広がっていったように感じます。
最近は滑り台から職員室までを行き来するカゴが付けられ、冒険に必要なおいしいお菓子(お菓子を食べないと冒険する元気は出ません)が欲しいと栄先生にお手紙を書いてお願いする子どもたちです。分からない文字は教え合ったり、五十音表を見て確認しています。思いを伝えるために、文字を使うことで、文字への関心も広がってきました。
冒険は29人全員で飛行機に乗って出かけます。仲間を感じながらたっぷりと遊び込んだ豊かな時間でした。しかし楽しいばかりではなく、ぶつかり合いながら、うまくいかない時間もありました。その都度、自分の在り様を見つめさせ、友だちの気持ちを想像させていきました。そのような活動の中、冒険ごっこを通して仲間関係が育っていきました。
子どもたちの姿を見ていて、嬉しかった出来事がありました。遊びの中で、「僕がやるから、そっちはお願いね!」と友だちに任せる声が聞こえたり、みんなのために料理をしてくれる友だちに「今日のお料理頑張って」「頼んだよ」と頑張りを応援する姿が見られたり、以前おいしい料理を作ってくれた友だちに「力を貸してほしい」と交渉する子もいました。友だちの頑張りを応援したり、それぞれの良さを認め合う姿に、とても成長を感じました。また、良い場面でも、悪い場面でも自分の思いを言葉で表現し、伝え合う心地よさを経験したことは、言葉を使って表現する大切さがわかってきたように思い、二学期に伸ばしたいところです。
二学期はこの成長を大切にし、多くの経験の中で、友だちの良さを認め合いながら、自分の素敵さを生かそうとしたり、自分の存在も友だちの存在も尊重し大切にしようとする心を育てていきたいと思っています。
子どもたちは夏のお泊まり会に向けて、仲間と過ごす最高の夜を計画中です。「歯磨きの後にお菓子を食べようか」「こっそり教会を探検しちゃう?」などなど・・・。どの子にとっても特別な夏のお泊まり会となるよう支えていきます。お泊まり会の二日間もどうぞよろしくお願いいたします。
1学期を過ごす中で至らない点、保護者の皆様にお伝えしきれなかった点も多かったかと思いますが、どんな時もご理解ご協力をいただき、深く感謝いたします。暑さが続く夏休みになると思います。保護者の皆様もどうぞ体調に気をつけてお過ごしください。2学期ゆり組としてお会いできることを楽しみにしています。