わくわく組の保護者の方へ

お母さんになって間もなく、こひつじ幼稚園を選んでくださり、毎日、登園させてくださったお母さんに、心から敬意を表します。朝の準備、お弁当の用意、母自身の身支度など、すんなりいく日が何回あったことでしょう。行くとか、行きたくないとか、幼稚園が近づいてくると「ママー」なんて、急に甘えて困らせるといったことも、珍しくはなかったのではないでしょうか。仕事をもっている方は、なおのこと葛藤があったことでしょう。一番頑張ったのは、子どもではなく、お母さんです。後ろ髪を引かれ、心配をしながらも、作り笑顔で我が子を玄関に置いていって、涙がこぼれた方もおられたことでしょう。頑張りましたね。幼稚園に任せてくださって、ありがとうございました。

 先日は、たんぽぽ組とつぼみ組の子どもたちが計画した「一日入園」がありました。仲間と、目的のために相談し合い、年齢の違う二学級が支え合いながら、この日を迎えるという子どもの姿がありました。こひつじ幼稚園での生活の中で、わくわく組の子どもたちが、たった一年後に、「人のために心を向けていく」「やさしくかかわってみる」という、心が育つのです。どの子の心にもです。たった一年後です。
 説明会でお話しさせていただいた通り、「我がまま」を謳歌する楽しい時期は今、「いろんなことを考えずに、自分のありのままで表現できる時期」は今、なのです。その時期を存分に過ごしてこそ、次があります。それで、誰も困りません。

 忙しく遊ぶお兄さんお姉さんたちの隙間を見て、朝の楽しいリズム遊びがあります。ゆかり先生のピアノに合わせて、ホールを走り回ります。音楽がリズムを刻むと、更に力強く走り込みます。両手を広げ、笑いながら、誰ともなく、フープを並べ、ピョンピョンとうさぎ跳び、いつの間にか積み木が並び、一本橋歩き、といった具合です。わくわくさんが作った「ポップコーン」の歌は、一列に並んで自信満々、高らかに歌い上げます(CDに収録しました)。ほんの朝の一コマも、「我がまま」です。自分の参加の仕方で、楽しんでいます。
「うちの子、みんなと一緒にうまくやっていますか?」なんて、聞かないことです。「うまくなんか、やりません」「みんなと一緒では嫌」なんです。何故って、「我がまま」だからです。わくわく組は、それがいいのです。
 これからも、子どもの成長を急がせる必要はありません。次に来る年少時代は、関心を広げさせながら、ゆっくりとそれを心ゆくまで楽しませ、様々な発見やアイディアを駆使する様子を、子どもの心もちを、一緒に味わえる私たち大人でいましょう。子どもの成長していく姿は、楽しいものです。私たち親は、心配ではなく、成長を見つけていきましょう。多くのことは、大丈夫。こひつじ幼稚園の教師たちが、しっかり子どもたちをお支えします。

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