「幼稚園の春~心と身体」 (NO.2)

少し前まで園庭には、幼稚園にふさわしくないほど大きな雪山があって、子どもたちは雪遊びを楽しみ、毎日頂上を目指していました。そこから滑るソリは、気温によって滑る長さに違いがあることに気づく子もいました。雪解けとともに園庭は泥になり、当然泥んこ遊びに発展しました。「雪は水になる。0度より寒くなると水はまた氷になる」と大発見を教えてくれました。1か月くらい前の出来事でしたが、今では福寿草やクロッカスも終わり、チューリップが色付き始めています。幼稚園の裏側を「お化けの森」と呼んでいます。暗くて怪しいからです。そこには、フキノトウや大きなフキが育ちます。年長児がフキノトウを採ってきてくれました。フキノトウのフキ味噌を作り、全園児にふるまってくれ、お昼は春の味わいとなりました。優先生が言いました。「雪の下で寒さに耐えて、春を待っていたんだよ。お花は兄弟みたいにくっつき合って励まし合って生まれてきたんだよ」と。
更に年長児は、フキノトウの天ぷらをしました。揚げたてをフーフーしていただきました。子どもたちはよく食べました。でも、一番「おいしいー」と、喜んでいたのは優先生とあさよ先生でした。「あー春だ!」と。
さて、今日も子どもたちは外で遊んでいます。園庭の隅っこに生えたフキノトウを見て、「おいしそう」と言っている子がいます。口をハーハーさせて、「ネギをかじったの。ネギ臭いでしょ」と自慢している子がいます。畑に生えたネギを味わいながら、春を楽しんでいるのです。
園庭でストライダーやスクーター、自転車を乗り回していますが事故に出会ったことがありません。みんな腕は確かのようです。たんぽぽ組の自転車お兄さんの後をストライダーが2台ツーリングしています。この前までわくわく組(満3歳)だった子どもたちです。やっとまたげる短い足でストライダーにのって、お兄ちゃんに置いて行かれないよう地面を力強く蹴っています。大きな雪山を滑っても転げ落ちても、頂上を目指した子たちの足はどんなに鍛えられたことでしょう。
幼稚園の室内は誰もいません。みんな外遊びに出かけています。匂いに誘われ、トイレを見ましたら、どの便器にも「大きなうんち」が乗っかっていました。みんな遊びに夢中で流し忘れたようです。身体をうんと動かして遊ぶと、お腹の働きがよくなり腸がムズムズするものです。喉も乾くのでたくさん水分をとります。そして、すっきりしてまた遊びに出かけます。夜は疲れて、良く寝ます。子どもらしい生活の中で、心と身体が作られ、その子らしさが生まれます。幼稚園は、その子がその子らしくあるところであり、たくさんの遊びを経験し、自分でも知らない自分の力に出会うところです。そして、発揮するところです。遊びを通して、たくさんの学びが体感できることを祈ります。

*5月の予定*
8日 わくわく広場開始
17日 母の日礼拝・後援会
28日 なにぬねのの日
31日 誕生会